
概要
高橋陽一が20歳の時、1978年のFIFAワールドカップをテレビで見た直後、サッカー漫画を集英社に持ち込んだ。当時日本にはプロリーグがなく、サッカーはマイナースポーツだった。しかし高橋は、試合のドラマ性が紙面で伝わると信じていた。彼が生み出したのは、大空翼という少年。彼の人生はすべてサッカーを中心に回っている。このシリーズは1981年に『週刊少年ジャンプ』で連載が始まり、7年間続き、全37巻が刊行された。翼の旅は地元の小学校トーナメントから全国中学選手権、そしてブラジル、ドイツ、フランスのチームとの国際舞台へと広がる。その過程で、ゴールキーパーの若林源三やライバルストライカーの日向小次郎との深い友情を築き、ドライブシュートやツインシュートといった、物理法則を曲げるような独自の技を編み出す。
この漫画を際立たせているのは、試合を感情の戦いとして描く点だ。1試合が複数巻にわたることもあり、1ゴールごとにキャラクターの人生の重みが込められている。高橋は実際のサッカーの戦術から着想を得つつ、それを派手な必殺技に誇張した。その結果、ゴールキーパーがゴール全体を飛び越えたり、シュートが物理法則に反して曲がったりするスタイルが生まれた。批評家は、特に群衆シーンの絵の単純さを指摘するが、試合のコマの躍動感とキャラクターの顔に表れる生の感情は間違いない。2023年時点で、続編やスピンオフを含めた全世界での売上は9000万部を超えている。
『キャプテン翼』の文化的影響は計り知れない。日本サッカー協会は、1980年代から1990年代にかけての青少年のサッカー参加者増加に直接貢献したと評価している。世代を超えたプロサッカー選手たちが、子供の頃の憧れとして挙げている。中田英寿、中村俊輔、本田圭佑、アレッサンドロ・デル・ピエロ、フェルナンド・トーレス、ジネディーヌ・ジダン、リオネル・メッシもファンを自認する。2015年には第19回文化庁メディア芸術祭で審査委員会特別賞を受賞し、漫画としては異例の栄誉に輝いた。複数のアニメ化、ゲーム化、さらには舞台化もされている。翼の銅像は、高橋が育った東京・葛飾区に立っている。このシリーズは、単にスポーツを紙面に描いただけでなく、日本全体のサッカー観を変える手助けをしたのだ。
受賞
Japan Media Arts Festival Special Jury Prize: マンガ部門: (2015)
キーワード
書籍情報
- 著者
- Yōichi Takahashi
- 出版社
- Shueisha
- 出版
- 1982-01-14
- 言語
- Japanese
- シリーズ
- Captain Tsubasa #1
- 著者
- Yōichi Takahashi
- 出版社
- Shueisha
- 言語
- Japanese
- First serialized
- 1981 in Weekly Shōnen Jump
- Total tankōbon volumes
- 37
- Worldwide sales (franchise)
- Over 90 million copies
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